第47回研究会(2022年9月26日)『データ戦略に必要なデータ活用基盤とは?』
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今日、社会課題の解決のためにはデータの活用が必須であり、そのための基盤が強く求められています。今回は「データ戦略に必要なデータ活用基盤とは?」をテーマとし、各分野におけるデータ基盤の構築・活用の第一人者の皆様からご講演をいただき、データ基盤構築の参考となる研究会にしたいと考えています。
2022年9月26日 第47回研究会
日時 | 2022年 9月 26日(月) 13:30~16:40 |
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形式 | Zoomウェビナー |
プログラム(敬称略)
開会挨拶 (13:30~13:40)
『アカデミック分野でのデータ活用基盤について』
(講演1 13:40~14:30)
国立情報学研究所では、2017年から研究データ基盤の構築を開始し、2021年からその本格運用を開始している。従来から取り組んできた論文の公開や検索だけではなく、研究中の研究データを管理・共有するサービスの提供を始めたことが、大きなチャレンジとなっている。各大学では、この新たなサービスを活用しながら、組織として研究データ管理を支援していく枠組みの構築に取り組んでいる。
本講演では、研究者や大学が、今後、研究データ管理に対して、どのような姿勢で取り組む必要があるかについての最新の情報を提供する。
講師
山地 一禎
情報・システム研究機構
国立情報学研究所
コンテンツ科学研究系
教授
プロフィール
2000年、豊橋技術科学大学大学院工学研究科電子・情報工学専攻修了。博士(工学)。理化学研究所脳科学総合研究センター研究員などを経て、現職。高等教育機関におけるICT基盤整備に関する研究開発に従事。文部科学省平成30年度文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門)受賞。
(休憩 10分)
『データプラットフォーム「RE-Code」で目指す地域資源循環技術の社会実装の加速化』
(講演2 14:40~15:30)
カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現に向けて不可欠な地域資源循環や再生可能エネルギー関連技術は個別の開発は進展するものの、具体的な導入計画のためには地域、資源、技術などに関する多様な情報と専門知識が必要であり、その立案には苦慮している地域が多い。
本講演では、地域資源と技術のマッチングと社会実装の加速に向けて開発を進めているデータプラットフォーム「RE-Code」について、その構想と現在の開発状況を紹介する。
講師
兼松 祐一郎
東京大学
「プラチナ社会」総括寄付講座
特任講師
プロフィール
2005年東京工業大学工学部化学工学科卒業、2007年東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻・修士課程修了後、株式会社菱化システム(現・三菱ケミカルシステム株式会社)にて科学技術計算ソフトウェアの販売や技術サポートに従事。2014年より東京大学「プラチナ社会」総括寄付講座で学術支援専門職員として研究支援を行いながら、農林業由来資源を活用した地域システムの設計や評価を支援する情報基盤に関する研究で2018年に論文博士として博士(工学)を取得、同年より特任助教。2022年より特任講師。地域資源の活用に向けた新規技術のライフサイクル評価(LCA)や社会実装を加速するデータプラットフォームの開発に取り組む。
(休憩 10分)
『日立が考える産業分野における研究DX』
(講演3 15:40~16:30)
研究開発の国際的な競争が激化し、より生産性の高い研究開発が課題となっている。この課題に対し、日立はDXを加速するLumadaで展開されるソリューション・技術を活用し、研究開発部門で発生する各種データの一元管理が可能な統合データベースを中核として、インフォマティクスをさらに加速するほか、研究者間で研究手法やノウハウを最大限利活用するためのサイバーフィジカルシステムの導入を推奨している。これにより、日立は新たな研究知見の獲得や迅速な研究テーマの探索を可能とするなど、研究開発のさらなる高度化・効率化を支援する。
本講演では、素材産業へ適用した事例とそのサイバーフィジカルシステムの概要とソリューション化に向けた今後の展望を説明する。
講師
森田 秀和
株式会社日立製作所
公共システム事業部
デジタルソリューション推進部
部長
プロフィール
2002年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修士課程修了。同年、株式会社日立製作所入社。入社後はHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)システムやビックデータ処理システムの開発に従事。2017年に新規事業として材料開発ソリューションを立ち上げ、2020年より現職。