第46回研究会(2022年3月29日)脱炭素社会
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2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、政府をはじめ産官学のあらゆる分野において様々な取組みが始められています。本研究会では「脱炭素社会」をテーマとし、カーボンニュートラルの実現に向けた最近の政策、研究動向、企業の取組み等についての講演を第一人者の方々よりいただき、関連する話題についての議論をおこないました。
ご参加いただきました皆様、誠に有難うございました。
2022年3月29日 第46回研究会
日時 | 2022年 3月 29日(火) 13:30~16:50 |
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形式 | Zoomウェビナー |
プログラム(敬称略)
開会挨拶 (13:30~13:40)
『2050 年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略について』
(基調講演 13:40~14:30)
2050年カーボンニュートラルの実現は、並大抵の努力では実現できず、エネルギー・産業部門の構造転換、大胆な投資によるイノベーションの創出といった取組を、大きく加速することが必要です。そのため、グリーン成長戦略に基づき、予算、税、金融、規制改革・標準化、国際連携など、政策を総動員します。
講師
金子 周平
経済産業省
産業技術環境局 環境政策課
カーボンニュートラル実行計画企画推進室
室長補佐
(休憩 10分)
『グリーン成長を可能にする戦略的な脱炭素地域事業の計画システム』
(講演 14:40~15:30)
脱炭素の長期的な未来の実現とともに短中期的に社会経済活力を高めるグリーンリカバリー事業を実現することが求められる。そのためには、2050年脱炭素社会の実現に向けて、地域の特性を反映する合理的な将来目標を設計した上で、現状と未来の橋渡しができるグリーン成長と地方創生に資する事業を、具体的に設計する理論と手法を構築して、社会に実装して効果を科学的に検証する研究が必要となる。現状の都市を診断して、持続可能な脱炭素の将来目標を描き、そこに向かう環境・社会・経済の統合的向上の事業を設計する研究を提案する。
講師
藤田 壮
東京大学大学院工学系研究科 教授(都市工学専攻長)
国立研究開発法人国立環境研究所
社会環境システム研究センター 客員研究員
東京工業大学 科学技術創成研究院
先進エネルギー国際研究(AES)センター 特任教授
プロフィール
1984年東京大学都市工学科卒業、1991年ペンシルバニア大学院都市計画修士、1997年東京大学博士(工学)。 大学卒業後、ゼネコンでの都市地域開発計画業務等を経て、1994年より大阪大学助手、助教授。東洋大学工学部教授、国立環境研究所室長を経て2013年より国立環境研究所センター長。専門は環境システム学、都市環境計画、環境技術評価、エコタウン、都市産業共生システム。産業共生、都市低炭素システム、SDGsまちづくり等の分野で学術論文多数。内閣府SDGs未来都市検討・評価委員会委員、内閣府総合特区評価・調査検討会委員、環境省環境基本計画指標検討会委員、国土交通省社会資本整備審議会・交通政策審議会技術部会臨時委員、環境科学会副会長、土木学会環境システム委員会前委員長 他。出身神戸市。
(休憩 10分)
『持続可能な社会の実現に向けた価値起点のイノベーション創生』
(講演 15:40~16:30)
近年、これまで考えられなかったような大規模な豪雨や異常な気温上昇などが世界中で発生しており、人類だけでなく地球上に生きるすべての生物にとって差し迫った脅威になっています。これに対して風力・太陽光などの導入や、グリーンモビリティの普及、リニア経済からサーキュラー経済への転換などが推進されていますが、この変化の先にある2050年の社会は、果たして持続可能で人々にとって幸せな社会でしょうか。
本講演では、望むべき社会としてのビジョンを描き、そこへのトランジションの道筋を考えるアプローチと、その実現に向けた価値起点のイノベーション創生の取り組みをご紹介します。
講師
鈴木 朋子
株式会社日立製作所
研究開発グループ 技師長
社会イノベーション協創統括本部
環境プロジェクトリーダ
プロフィール
北海道大学大学院工学研究科修了、博士(工学)。(株)日立製作所入社以来、水素製造システム、廃棄物発電システム、バラスト水浄化システム等、一貫して環境関連のシステム開発に従事。現在は、同社研究開発グループの環境プロジェクトリーダーとして環境問題解決に向けた研究開発戦略の策定と事業化を推進すると共に、内閣府民間資金活用事業推進委員会専門委員、東京湾岸ゼロエミッション協議会幹事、一般社団法人科学技術と経済の会専門幹事等を兼務し、政府や産業界の議論に参画。