第42回研究会(2019年2月22日)ITで備える気象災害

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2019年2月22日 第42回研究会

日時 2019年 2月 22日(金) 13:30~17:40
(意見交換会 17:50~19:00)
場所 TKP御茶ノ水カンファレンスセンター
(東京都千代田区神田駿河台4-3 新お茶の水ビルディング2階)
※低層階行きエレベーターをご利用ください。
アクセス地図はこちらです

プログラム

開会挨拶 (13:30~13:40)


『防災チャットボット:最新のIT技術による新しい防災・減災への取り組み』
(講演 13:40~14:30)

災害時、災害対応機関の人的・時間的リソースが限られるなか、自然言語処理などのAI技術を活用した効率的な災害対応が求められつつある。我々はSIP「国家レジリエンス(防災・減災)の強化」の一環として、防災チャットボットの研究開発および社会実装に取り組んでいる。

本発表では、防災チャットボットの技術的背景と共に、民間企業を含めた災害対応現場でのユースケースをご紹介します。

講演者

講師

萩行 正嗣
株式会社ウェザーニューズ
AIイノベーションセンター
アシスタントチームリーダー

プロフィール

2008年、京都大学工学部電気電子工学科卒業。14年、同大大学院情報学研究科知能情報学専攻博士後期課程修了。黒橋・河原研究室で博士(情報学) 取得。同年4月、株式会社ウェザーニューズ入社。AIイノベーションセンターに所属し、AIを活用した気象情報サービスの開発に取り組む。2018年11月より、SIP「国家レジリエンス(防災・減災)の強化」に取り組む。

『ITを活用した気象予報士の防災面の活動』(講演 14:30~15:20)

近年、気候変動(地球温暖化)の影響からか、集中豪雨などの顕著な気象現象が多発し、特別警報も数多く発表されている。この様な中、気象庁では「地方公共団体の防災対策支援のための気象予報士活用モデル事業」を行い、全国6カ所の自治体へ気象予報士を派遣して、地域の防災力向上に努めている。平常時の活動は勿論、台風等による災害発生時又は災害発生が予想される時の活動に主眼が置かれている。

また気象予報士の全国組織である、一般社団法人日本気象予報士会においても、気象庁との協業により、「局地的な大雨に関した気象情報等の活用能力の向上を含めた安全知識の普及啓発の強化」活動を行っており、全国の支部を活動主体に、直接地域住民への防災情報の提供や教育を通じた普及啓発を行っている。これらの活動においてITがいかに活用されているかを紹介する。

講演者

講師

岩田 修
一般社団法人 日本気象予報士会
専務理事・幹事長

プロフィール

気象予報士、防災士、中小企業診断士。株式会社オフィスイワタ代表取締役社長、一般社団法人東京都中小企業診断士協会城南支部総務部長。大分県別府市出身。1984年早稲田大学理工学部卒業後、株式会社アスキーへ入社。1986年にマイクロソフト株式会社(現:日本マイクロソフト株式会社)創立と同時に入社。数多くの国内パソコンメーカーとのライセンス契約のほか、営業・マーケティング・総務・法務・教育・法令順守・情報セキュリティ等を担当し、経営戦略室長を最後に退社。起業後は、企業の法令順守支援や、自治体の情報セキュリティ支援等を行っている。日本気象予報士会 専務理事としては、同会の一般社団法人化を推進したほか、防災面での気象予報士の活動の場拡充を行っている。

(休憩 20分間)


『第3世代静止気象衛星による地球環境モニタリング』(講演 15:40~16:30)

2015年より正式運用が開始されたひまわり8号はこれまでのひまわりと比べ大幅な機能強化がなされており、第3世代静止気象衛星の第1号でもあります。

本講演ではひまわり8号が捉えた特徴的な映像や、同データを用いた地球環境モニタリングに関する研究例をいくつかご紹介します。最後に2021年には世界の主要静止気象衛星が全て第3世代に切り替わる未来を踏まえ、新しい静止気象衛星が世界の人々の生活をどのように変えていくか、皆さんと議論できれば良いと考えています。

講演者

講師

樋口 篤志
千葉大学 環境リモートセンシング研究センター・准教授

プロフィール

1971年生まれ。1999年筑波大学大学院修了。博士(理学)。専門は水文学(すいもんがく)、および衛星気候学、人工衛星データ処理、特に静止気象衛星データ解析を通じた地球環境研究。1999年千葉大学環境リモートセンシング研究センター機関研究員、2000年名古屋大学大気水圏科学研究所(現同大学宇宙地球環境研究所)助手を経て、2005年より現職。日本地球惑星科学連合2018年大会 (JpGU2018)のプログラム委員長を務めた。

『鉄道の防災とIT』(講演 16:30~17:20)

明治5年に鉄道が開業して以来、我が国の鉄道は幾度となく自然の猛威にさらされ、時には壊滅的な被害を受けることもありました。そのような中で現在の鉄道防災が体系づけられ、安全な輸送のための取り組みが今日まで続けられてきました。その一方で、気候変動を背景として激甚化する近年の災害に対応するための研究開発も進めています。

本講演では、鉄道防災の現在までの取り組みと、変化しつつある気象に対応すべく進めている研究開発について紹介し、今後の鉄道防災とITとの関わりについて展望します。

講演者

講師

太田 直之
公益財団法人鉄道総合技術研究所
防災技術研究部 部長

プロフィール

1988年東京理科大学理工学部土木工学科卒業。飛島建設(株)を経て2001年に鉄道総合技術研究所入社。以降、斜面災害対策に関する研究・技術開発に取り組む。2005年に航空・鉄道事故調査委員会に出向し、主に自然災害による事故調査を担当。2012年防災技術研究部地盤防災研究室長、2016年より現職。博士(工)。

総会 (17:20~17:30)

閉会挨拶 (17:30~17:40)

(移動 10分間)

意見交換会 (17:50~19:00)