第43回研究会(2019年9月26日)計算機の未来
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2019年9月26日 第43回研究会
日時 | 2019年 9月 26日(木) 13:30~16:50 (意見交換会 17:00~18:30) |
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場所 | TKP御茶ノ水カンファレンスセンター (東京都千代田区神田駿河台4-3 新お茶の水ビルディング2階) ※低層階行きエレベーターをご利用ください。 アクセス地図はこちらです |
プログラム
開会挨拶 (13:30~13:40)
『グリーン・マルチコア・コンピューティングの将来』(基調講演 13:40~14:30)
コンピューティング・システムの高性能化・低消費電力化はビッグデータ、AI、科学技術計算、自動車、医療等多くの分野で必須となっている。
本講演では、ムーアの法則終焉の後、この実現で世界中で主流となっているマルチコアプロセッサを、アクセラレータとソフトウェアが協調して実現する、高性能化、低消費電力化、使いやすさ(ソフトウェア開発費の低減)方式について事例を含めて紹介する。
講師
笠原 博徳
早稲田大学 副総長(研究推進、情報化推進担当)
理工学術院(基幹理工学部 情報理工学科)教授
プロフィール
1980年早稲田大学理工学部卒業、1985年同大学院理工学研究科博士課程修了。工学博士。米国カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、イリノイ大学 Center for Supercomputing R&D客員研究員、日本学術振興会第1回特別研究員、早稲田大学理工学部専任講師、助教授を経て現職。2018年11月より早稲田大学副総長。
2018年IEEE Computer Society会長、IEEE Fellow、IEEE Computer Society Golden Core Member、Eta Kappa Nu、情報処理学会フェロー、日本工学アカデミー会員、日本学術会議連携会員、産業競争力懇談会(COCN)理事。経済産業省・NEDO 情報家電用マルチコア、アドバンスト並列化コンパイラ等プロジェクトリーダ、文部科学省 情報科学技術委員会委員等を歴任。
専門は、マルチコアプロセッサとマルチコア用自動並列化及び低消費電力化コンパイラ。
(休憩 15分間)
『世界が注目!? 量子コンピュータの最先端と未来』(講演 14:45~15:35)
近年、「量子コンピューター」と呼ばれる量子干渉や量子もつれといった量子特有の性質を利用して計算する次世代コンピューターが注目を集めています。大規模な量子コンピューターが完成すれば、因数分解や検索などの特定の種類の問題は現在のどんなコンピューターよりも圧倒的に効率よく計算できるようになるとされていますが、現状の開発状況から見るとまだ少し時間がかかりそうです。
講演では、量子コンピューターの「今」の雰囲気を、コンピューターサイエンスの視点から眺めてご紹介します。
講師
嶋田 義皓
国立研究開発法人 科学技術振興機構
研究開発戦略センター フェロー
プロフィール
JST 研究開発戦略センターフェロー。博士(工学、公共政策分析)。2008年東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻博士課程修了。
2008年日本科学未来館科学コミュニケーター、2012年JST戦略研究推進部主査を経て、2017年4月より現職。2018年に政策研究大学院大学科学技術イノベーション政策プログラム博士課程修了。
専門分野は、物性物理、科学コミュニケーション、ICT、科学政策。
(休憩 15分間)
『CMOSアニーリングマシンの概要と開発状況』(講演 15:50~16:40)
現在、半導体の微細化は終焉が近いと言われており、従来のノイマン型計算機の性能向上は困難となっている。そこで、処理対象を組合せ最適化問題に特化し、効率よく問題を解くアニーリングマシンという手法が提案されており、日立ではこのアニーリングマシンを、半導体回路を用いて実現するCMOSアニーリングマシンを提案している。
本講演では、CMOSアニーリングマシンの動作原理などの概要から、最新の開発状況を紹介する。また、実用化に向けた周辺技術に関しても説明する。
講師
山岡 雅直
株式会社 日立製作所 研究開発グループ
エレクトロニクスイノベーションセンタ 主任研究員
プロフィール
1998年 京都大学大学院電子通信工学専攻修了
2007年 京都大学大学院情報学研究科 博士課程修了
1998年 株式会社 日立製作所 中央研究所 入社以来、
低消費電力デジタル回路の研究に従事。
2012年より新概念コンピューティング技術の研究に従事。