第40回研究会(2017年10月10日)北極・南極 ~ その現在と未来最新AI技術 ~ ディベート・メディア・インフラ応用
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2017年10月10日 第40回研究会
日時 | 2017年 10月10日(火) 13:30~16:50 (意見交換会 17:00~18:30) |
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場所 | TKP東京駅大手町カンファレンスセンター (東京都千代田区大手町1-8-1 KDDI大手町ビル22F) アクセス地図はこちらです |
プログラム
開会挨拶 (13:30~13:40)
『北極の急激な温暖化と北極海航路の可能性』(講演 13:40~14:40)
北極域では、地球全体平均の2〜3倊の速度で温暖化が進んでいる。それに連動して、北極海の海氷融解が進んでいる。これは大きな地球環境問題であるが、一方では、これまで障害となっていた海氷が減少したことにより、資源開発と航路利用が進みつつあり、持続可能性が重要なキーワードになっている。
この講演では、北極の環境変化と日本の気象との関係、航路利用可能性評価のための海氷予測などの最新の研究成果を、観測航海で取得したビデオとともに紹介する。
講師
山口 一
東京大学大学院 新領域創成科学研究科
海洋技術環境学専攻 教授
プロフィール
東京大学工学部船舶工学科卒。1983年、同博士課程修了。工学博士。その後、講師、助教授を経て、2000年2月より東京大学教授。
1993年開始の「国際北極海航路開発研究《に参加。95年、ロシア耐氷貨物船による北東航路調査航海の調査団長。2011年より文部科学省GRENE北極気候変動研究事業にて、北極航路の可能性評価のための海氷予測と航行支援システムの開発研究に従事。
2012年7月、カナダ砕氷船により北西航路を調査航海。
(休憩 20分間)
『マイナス40度で観測を支える情報通信基盤とは
~昭和基地創設60年から未来へ~』(講演 15:00~15:40)
今年、南極昭和基地は創設60周年をむかえました。昭和基地における情報通信基盤は、第36次隊(1996年)に電子メールが開通し、第38次隊において基地内ネットワークが構築されて以来、飛躍的な進化を遂げてきました。第45次隊では、衛星通信回線による常時接続のインターネット回線が開通し、それまで観測データは南極観測船「しらせ《で持ち帰る以外に伝送手段がありませんでしたが、衛星回線により24時間準リアルタイムで国内外との連携観測が実現することになりました。現在では、より過酷な環境においても観測データをリアルタイムで国内に伝送するシステムが稼働しています。そして、隊員と国内家族をつなぐインフラとしても重要な役割を果たしています。
昭和基地における情報通信基盤の現状と将来について、モバイル端末による隊員のIT活用とIoTが基地運営にどのように活用できるか、昭和基地の現場に即してご紹介します。
講師
岡田 雅樹
国立極地研究所 研究教育系 宙空圏研究グループ 准教授
情報基盤センター長
第58次南極地域観測隊 副隊長 兼 越冬隊長
プロフィール
1994年 京都大学大学院工学研究科電子工学専攻博士課程修了。博士(工学)。同年 国立極地研究所助手。2008年同研究所准教授。電磁粒子プラズマシミュレーションによる宇宙飛翔体環境の研究に従事。
オーロラ光学観測のため米国アムンゼン‐スコット基地派遣(3回)。オーロラ微細構造観測衛星「れいめい《電流モニター担当。第49次南極地域観測隊越冬隊(宙空圏部門)。第55次南極地域観測隊夏隊(セールロンダーネ山地調査別動隊)。
地球電磁気・地球惑星圏学会。米国地球物理学会。電子情報通信学会。情報処理学会。
(休憩 15分間)
『日立の最新AI技術~ディベート・メディア・インフラ応用~』(講演 15:55~16:40)
人の経験や分析では導けない複雑な要因の関係を発見するHitachi AI Technology/H、日本語での論理的な対話を可能とする基礎技術であるディベート人工知能など、日立の人工知能への様々な取り組みについて、ディープラーニングの応用事例を交えて紹介します。
講師
清水 正明
株式会社 日立製作所 研究開発グループ
知能情報研究部 主任研究員
プロフィール
1993年東京農工大学大学院工学研究科修了。同年株式会社日立製作所に入社、中央研究所にてスーパーコンピュータのオペレーティングシステムの研究開発に従事。SR2201, SR8000, SR11000の開発、および京コンピュータ、ポスト京コンピュータの国家プロジェクトに参加。2011-2014年、九州大学情報基盤研究開発センター客員教授。
2011年東京大学大学院情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻博士課程修了、博士(情報理工学)。情報処理学会HPC研究会運営委員。
現在、人工知能技術および応用の研究開発に従事。